どうしても観たくて、芦屋市立美術博物館に行ってきた。
厳し過ぎる残暑にいい加減体力を奪われている状態だったけど、映像、パフォーマンス、トークの豪華なイベントを旧知の作家、林勇気さんがディレクションされていることもますます背中を押される要因となり、直前になって決めた。このイベントは午後から閉館までの時間をフルに使っているので、午前中に展示を観ておく必要があり、前乗りするしかない。いつも泊めてもらっている地元京都の先輩宅は、あいにく三連休の影響で都合が付かず、前日の0時近くにおそらくキャンセルで空きになった心斎橋のホテルを押さえた。庶民は新幹線回数券のバラ売りをチケット屋で買うのが当然だったが、今は昔の話となり、「えきねっと」でオンライン予約をしたが、1円も割引が無く、しかも発券必要と指示が出て、結局券売機で発券させられたので、釈然としない気持ちだった。
久しぶりに降りた新大阪の空気は気持ち良かった。東京と同じ人混みなのだけど、親近感が全く違って感じられ、自分の郷土愛を予想外なタイミングで実感した。奇跡的に割と安くで取れたホテルもコンパクトながら予想以上に小綺麗で嬉しかった。「パンと音楽とアンティーク」で見つけた、純粋なお兄さんたちがやっている古着屋 mur が近くにあることを思い出して、夕飯の後に行ってみることにした。夕飯の店を探すため心斎橋近辺を少しぶらぶらしてみたが、夕方の光が差し込む道頓堀の入り口辺りに来た時に懐かしさと新鮮さが入り混じった気持ちになり、酷暑最終日の暑さの中移動してきた甲斐があったと思った。さんま定食で軽く済ませた後、murに行ったら、東京の客だということを覚えてくれていて、少しびっくりされた。
翌朝、リュックを梅田のコインロッカーに入れられるとベストだと思ったが、どうするか迷っているうちに時間が来て、とりあえず阪神芦屋駅まで行ったところコインロッカーがあり安堵した。13時開始のイベント迄に、展示を観てお昼を済ませる必要があったので開館10時に合わせて入ったけど、観れば観るほどおもしろく、もっと時間が欲しいと思った。特に過去のインスタレーションの内容が興味深く、記録写真も何点か一緒に展示されていたが、「もっと他の記録写真も見たい…!」と思った。イベントは映像、今井さんがピザを食べるパフォーマンス、最後に今井さんと林さんのトークショー、質疑応答の構成で合計4時間だったが、全く長く感じない内容だった。トークショーでは何度も笑いが起きる場面があり、今井さんと林さんのキャリアと実力を実感した。
夜に京都の先輩宅へ移動し、いつも通り、色々と話を聞いてもらった。翌日、Z.O.Aの解散ライブが磔磔であるとのことで、協議の結果みんなで観に行くことになった。当日券で入ったにも関わらず、しかも私は初めてにして解散ライブを見る立場だったのに、たまたま仲間内で一番前の席になったので、ここは後ろにいる連れてきてくれた先輩と席を変わるべきかも考えたが、始まったら、自分がここでずっと観ていたい、と思ってしまった。前半からほとんど立って見ていたが、立っていることが全く苦にならないすばらしいライブだった。
左から、
中本さん(学生時代のサークル内、カリスマ的バンドのベース。音楽に関しては特にオタク的知識を有する。)、
柳野さん(同じくサークル内でカリスマ的バンドのボーカルギター、及びサークル内のトレンドリーダー的存在だった。現在は京都の有名バー、酒陶柳野の店主。)、
わたし
写真撮影:ヒッピーさん(中本さんと同じバンドのドラム。中本さんのパートナー。)