スタバなどでパソコン仕事をしている人たちは自分とは人種が違うと思っていた。
現場での撮影と別に、画像処理、メール返信、請求書作成などの経理、と結構事務仕事がある。この言い回しを多用する大人にはなりたく無かったが、若い頃はそんなに苦にならなかったこれらの作業が本当に辛くなってきて、どうしてもやりたくないと思う日が増えてきた。そこでふと頭に浮かんだ。あの人たちと同じように、カフェで仕事してみようと。行くなら目白のサンマルクだと思った。2階が広々としていて、席数も多い。
初めてパソコンを持って訪れたサンマルクは、平日だったのでどの席にしようか選べるぐらいの余裕があり、独立した二人掛けの席が取れた。効果は覿面で、やりたくない気持ちがどこかにあるものの、なぜこんなにできるのかと思うぐらい、捗った。
その後は、締切に合わせてバスで目白に通うようになった。コーヒーが苦手なので、紅茶の味にそこそこ敏感で、雰囲気も好きなので目白駅横のスタバに行くことが多い。学習院大学が隣接しているので、窓から見える緑も豊かできれいだ。昔はEIZOのモニターを繋いで画像処理していたが、いつからかMacのノートでもなんら問題無いとわかったので、画像処理も外で出来るのは特に助かる。図書館やカフェでの作業は周りに誘惑されるものが無いし、周りも仕事してるから捗る、という理論は耳にしたことがある。ただ、それが当てはまっているのか、他に自分なりの理由があるのか、まだ何故なのかはよくわからない。とにかく気持ちがだいぶ楽になったのが大きな収穫だった。
気付くのに20年程かかってしまった。